AI画像プロンプトでカラーパレットを指定し、モデルに守らせる書き方
モデルが従う色の言葉: 色相に明度と彩度を添え、各色に役割と画面の割合を与え、長いリストではなく短いパレットにまとめる方法を解説します。

「青とオレンジ」と書くと、確かに青とオレンジなのに思い描いたものとはまるで違う画像が返ってきます。くすんだティールの壁とラスト色のアームチェアが欲しかったのに、彩度の高いアニメ調の夕焼けが出てくるのです。モデルは頼まれたとおりにしただけです。問題は「青」が何百もの色を含むことで、選択を任されたモデルは学習画像で最もよく見る色、たいていは一番派手な色を選びます。この記事はその差を埋めるためのワークショップです。頭の中の色の近くにモデルを着地させる色の名づけ方と、画面全体で保たれるパレットの書き方を見ていきます。
色を構成する三つの要素から始める
目に見える色にはすべて、色相(赤、ティール、オーカー)、明度(どれだけ明るいか暗いか)、彩度(どれだけ純粋か、灰色に寄っているか)があります。単純な色名はこのうち最初の一つしかモデルに伝えません。残りの二つを足すと、モデルが選ぶ範囲は大きく狭まります。
- 色相: 基本の色名より具体的に。「ティール」「コバルト」「スレートブルー」は三つの違う青で、モデルはその違いを知っています。
- 明度: 「ペール」「明るい」「中間の」「深い」「ほぼ黒」。「深い緑」と「ペールグリーン」は別の画像になります。
- 彩度: 一方に「くすんだ」「ダスティな」「灰みの」「色あせた」、もう一方に「鮮やかな」「彩度の高い」「純色の」。最も忘れられがちで、落ち着いた大人っぽい印象に一番効く言葉です。
こうして「青」は「ダスティな中間のティール」に、「オレンジ」は「深いバーントオレンジ、少し色あせた」になります。一色につき二語足すだけで、アニメ調の夕焼けは消えます。
モデルが何千回も見てきた名前を借りる
色名の中には、物そのものを連れてくるものがあります。「テラコッタ」「セージ」「マスタード」「ネイビー」「クリーム」「チャコール」「オックスブラッド」「エッグシェル」などです。色相だけでなく質感や典型的な仕上げまで一緒に伝わるので、よく効きます。「テラコッタの壁」はマットで少しむらのある面を思わせ、「オレンジの壁」は缶入りのペンキを思わせます。
HEXコードや色見本の番号は逆のケースです。ほとんどのモデルは「#2F5D62」を色ではなく文字列として読み、従うものがあってもせいぜい大まかです。ブランドカラーがあるなら、プロンプトでは言葉に置き換え(「深くくすんだ青緑」)、正確な値は後で自分の編集ソフトで直しましょう。
各色に役割を与える
色のリストは、何を使うかは伝えても、どこに使うかは伝えません。するとモデルは均等に散らし、ストックイラストのような見た目になります。画家やデザイナーは役割で考えます。一色が主役、一色が脇役、一色がアクセント。それをプロンプトに書きましょう。
小さな読書コーナー、大部分は暖かいクリーム色の壁と明るいオークの床、メインの色面としてセージグリーンのアームチェア、唯一の鮮やかなアクセントとしてバーントオレンジのクッションが一つだけ、やわらかな午後の光割合を示す言葉も役立ちます。「大部分は」「少しだけ」「一つだけ」「~にのみ」。「灰色の通りに赤い傘が一本だけ」が定番なのには理由があり、「だけ」という一語がどんな形容詞よりも働きます。
パレットは短く保つ
名前を挙げる色は三つか四つが無理のない上限です。それを超えるとモデルは平均を取り始め、五つの強い色は濁った中間色になるか、どれか一つが黙って消えます。どうしても多くの色が必要なら、一色ずつではなく系統で伝えましょう。「暖かいアースカラーのパレット」や「寒色のパステルのみ」と書けば、モデルは枠の中で色合いを選んでくれます。
光は名づけた色をすべて変える
クリーム色の壁はろうそくの光ではオレンジに、曇り空の下では青みがかった灰色になります。プロンプトの光の言葉は書いた色の言葉をすべて曲げるので、両者をそろえる必要があります。名づけたとおりの色に見せたいなら、「やわらかな昼光」「曇り」「均一なスタジオ光」のように中立的な光を頼みましょう。雰囲気を出したいなら、先に光を決め、それが全体を色づけることを受け入れます。ライティングガイドでは、どの光の言葉が色をどちらへ押すかを紹介しています。
フィルムや印刷の風合いも同じです。「色あせた1970年代のプリント」「Kodachrome風の色」「二色刷りのリソグラフ」は姿を変えたパレットで、挙げた色と食い違えばそちらを上書きします。どちらか一方を使うか、両者が同じ方向を向くようにしましょう。
シリーズ全体でパレットを保つ
一枚なら言葉で足ります。セットに見えなければならない十枚になると、言葉は毎回少しずつずれていきます。より安定した道具はリファレンスです。一枚のレンダリングでパレットが決まったら、次からはそれをリファレンス画像として添付し、色を保つよう書き添えます。何を残し何を変えるかの書き方はリファレンスのガイドで紹介しています。プロンプトの色の一文もレンダリング間で一字一句コピーしましょう。言い換えていると、六枚目にはセージのアームチェアがオリーブ色になっています。
書き出した三つのパレット
石の台座に置かれたガラスの香水瓶の商品写真、淡いストーングレーと暖かい砂色のパレット、液体だけが深いアンバーの一点、やわらかく均一な昼光、全体に低彩度街の通りを走る自転車乗りのフラットなベクターイラスト、ネイビー、オフホワイト、そして自転車のフレームにのみ使う鮮やかなトマトレッド一色の限定パレット、グラデーションなし暗い木のテーブルに洋梨とピューターの水差しを置いた陰影の深い静物画、深いオリーブとチャコールの影、くすんだオーカーの果物、水差しに冷たいハイライトが一つだけ、左の窓からの弱い光言葉では約束できないこと
丁寧に書いたパレットでも、強い提案であって仕様書ではありません。カタログのどのモデルも正確な色の値は保証しないため、ブランドカラーや実際のパッケージと一致させる必要がある商品は、レンダリング後に編集ソフトでの補正が必要です。色は画面ごとに、さらに印刷でも変わり、プロンプトではどうにもなりません。そして独自の作風が強いモデルは、どのパレットも自分の好みに傾けます。くすんだ色を何度も過剰に鮮やかにするなら、形容詞を積み重ねるより別のモデルを試すほうが早いことが多く、これは品質の決まり文句についての記事の教訓でもあります。
よくある質問
AI画像のプロンプトにHEXコードを使えますか?
使えますが、ほとんどのモデルはHEXコードを色ではなく文字として読みます。深くくすんだ青緑のように言葉で色を描写し、正確な値は後で編集ソフトで調整しましょう。
プロンプトで挙げる色はいくつがよいですか?
三つか四つが無理のない上限です。それ以上だとモデルは色を混ぜたり一つ落としたりしがちです。幅広い色が必要なら、一色ずつではなく暖かいアースカラーのような系統で伝えましょう。
色が派手になりすぎるのはなぜですか?
単純な色名は最もよくある、たいていは彩度の高い色に寄ります。くすんだ、ダスティな、色あせたといった彩度の言葉を足し、色が染まらないよう中立的な光を指定しましょう。


